心臓病に対する漢方生薬治療
肺水腫や胸水が見られ、利尿剤の使用について腎臓への影響が懸念される場合など、
治療の選択に迷われる場面も少なくありません。
そのような場合には、一度ご相談ください。
心臓病にはいくつかの種類があります。
小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症、
大型犬に多い拡張型心筋症、
猫に多い肥大型心筋症
などです。
ここでは、ご相談の多い僧帽弁閉鎖不全症を中心に、当院での考え方をご説明いたします。
僧帽弁閉鎖不全症では、
経過の中で咳や呼吸状態の変化が見られ、進行に伴い胸水や肺水腫へ移行することがあります。
一般的な治療では利尿剤などが用いられますが、状態によっては腎臓機能への影響が課題となる場合もあります。
段階的な治療の考え方
1. 循環の状態を整える段階
咳や呼吸の変化に対して、全身の循環に配慮した処方を行います。
比較的早い段階で変化が見られるケースもあります。
2. 心臓への負担に配慮する段階
状態の変化に応じて処方を調整し、心臓への負担軽減を図ります。
3. 胸腔内の状態に対応する段階
進行した場合には、胸腔内の状態に配慮した処方を加えます。
これらは固定的に当てはめるのではなく、その時々の状態に応じて組み合わせていきます。
これまでの経過の中で、咳については早い段階で変化が見られることもあり、また、進行前から対応することで、その後の経過が安定するケースもあります。
一方で、進行した状態においても、全身の状態を踏まえながら対応しています。
漢方生薬による治療はすべての症例に当てはまるものではありませんが、現在の治療で迷われている場合には、選択肢の一つとなることがあります。


