中医学の診察③中医学における開竅(かいきょう)という言葉のご説明について
中医学における開竅(かいきょう)という言葉のご説明について
「肺は鼻に『開竅(かいきょう)』する」の一例
夕方、わんちゃんを連れてお散歩をしていると、くしゃみをしながら、鼻水をたらした男の子が歩いてくるとします。 これを見た人は、『あの子、風邪でもひいているのかな?』と想像します。
くしゃみ、鼻水が出る
→風邪をひいているかもしれない。
→専門的な言葉で言うと 『鼻腔・気管・気管支・肺などの呼吸機関のいずれかに炎症等があり、その結果症状が出ている』
→ 『鼻』の状態を観察すると『肺』の状態がわかる
→このことを「肺は鼻に『開竅(かいきょう)』する」と中医学では言います。
『開竅(かいきょう)』するの言葉には、複雑なものがいろいろありますが、ここで飼い主様に知っていただきいことは、
「各臓器と各感覚器官の関連性」で、それらは以下のとおりです。
⭐️肝→目
・涙がたくさん出る。→肝に湿多い。→肝胆湿熱
・目やにがベタついている→肝ベトベト→胆泥症
⭐️心→舌
・舌全体が白い→心気不足・元気がない
・舌赤い→心に熱がある→イライラ・興奮する
⭐️脾(消化器) →口
・口内炎→消化器に熱が入っている
・食欲不振・口の渇き→ 消化器機能低下
⭐️肺→鼻
・透明な鼻水→肺が冷えている
・黄色い粘稠度の高い鼻水→肺の中に熱
⭐️腎→耳・二陰(尿道口と肛門)
・腎虚→耳が聞こえづらくなる
・腎機能低下→生殖器機能低下