⭐️漢方治療開始後の患者様向け
心臓病の患者様が急に咳が増えてきたときに考えるべきこと
患者様に心臓病の持病がある患者様で漢方薬内服治療を行っている、その飼い主様から
「急に咳が増えた」と言うご相談があった場合に
漢方薬内服治療を行う点で考えることがいくつかあります。
1.季節の変わり目の体調変化
→それぞれの季節に対する対応方法があります。
→ホームページ内の四つの立と二分二至をご覧ください。
2.湿気の影響
湿気の多い季節や、乾燥している季節でも、湿気の多い日が数日続いた場合
3.食事の影響
食事量が増えた場合や、内容が変わった場合
具体的な患者様の例が、当院Instagramにあります。→
https://www.instagram.com/reel/C1gDkqgPOwk/?igsh=MTJxd3c0dDZ5MzNwdw==
🌟このInstagramの患者様の心臓病に対して消化器用漢方生薬で治療する解釈と説明
1.咳が急に増えたこと
2.湿気の上昇に伴い急に咳が増えたこと
3.食後2時間ほどで咳が増えること
(湿の元となる炭水化物の摂取→湿熱症であるため、湿が体内に溜まる→貯痰の器である『肺』に湿が篭る→発咳)
4.咳がよく出るのは、午前3-5時の間とのこと
上記1,2,3から、急激な咳の原因は
『湿の増加によるもの』と判断。
また、短頭種で、加齢に伴い、肺機能も落ちているため、心臓病があり、陰陽五行の原理を用いた伝統中医学の考え方では、心火が相剋である肺金を責めて、咳が出る。
そのため、上述の『湿』を身体から取り除くため、『消化器用漢方生薬』を処方しました。
肺水腫→体内の水が多い→腎水強い→相剋関係の脾土(消化器用漢方生薬)で『土に水を吸わせる』→体内の余分な湿の除去→発咳を抑える
という考えです。
もともと胸部液体貯留を除去する漢方薬もありますが、
上記の『湿の除去』と『消化器』の問題から、この患者様はこのような治療法を選択しました。